レドックスフロー電池とは?原理と課題について解説。

「レドックスフロー電池」とは、正極に金属バナジウム、負極に硫酸バナジウム使用して、電解液を循環させた"二次電池"です。バナジウムなどのイオンの酸化還元反応を利用して充放電を行います。 大型蓄電池として、太陽光発電や風力発電の安定供給や、停電時のバックアップとして使用されます。

 

酸化還元はどの電池でも起きているので、活物質が電解液を兼ねており循環していることが革新的です。

 

本稿では、

「レドックスフロー電池とはどんな電池?」

「レドックスフロー電池の原理と課題について教えて」

という疑問にお答え致します。

 

 

レドックスフロー電池の概要

 

「レドックスフロー電池」とは、正極に酸化バナジウム、負極にバナジウム使用して、電解液を循環させた"二次電池"です。 バナジウムなどのイオンの酸化還元反応を利用して充放電を行います。太陽光発電などの安定供給に適した、大型の蓄電池として使用されます。

 

還元のreduction、酸化のoxidatioonでレドックスと、電解液を循環させているためフローという言葉です。組み合わせてレドックスフローという和製英語になりました。

 

最近流行りのデトックス効果とは違うので注意が必要だよ。

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以下、レドックスフロー電池の特徴をまとめた表です。

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用途

 

レドックスフロー電池の用途は、太陽光発電や風力発電の安定供給や、変電所や工場や下水処理場における発電の高効率化、停電時のバックアップとして使用されます。「ナトリウム硫黄電池」と同様に、大型蓄電池として、使用されます。

 

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歴史

 

レドックスフロー電池の歴史は、1974年、NASAが基本原理を発表したことが最初です。当初は鉄・クロム系が使用されていましたが、その後バナジウム系の方がエネルギー効率が良いため主流になりました。

 

日本では2001年に住友電気工業が製品化したことが初めてです。

 

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構成

 

レドックスフロー電池の構成は以下のとおりです。

 

  • 正極 金属バナジウム
  • 負極 硫酸バナジウム
  • 電解液 希硫酸
  • セパレーター イオン交換膜

 

バナジウムは製鋼添加剤の用途が8割です。バナジウム飲料水も有名ですね。 

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反応

 

レドックスフロー電池の反応は以下のとおりです。活物質が電解液を兼ねます。鉛蓄電池のポイントは鉛イオンの価数変化でしたが、レドックスフロー電池でもバナジウムイオンの価数変化により充放電が行われます。

 

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レドックスフロー電池の構造と反応は以下のとおりです。

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極板のバナジウムの量は放電しても減ることはなく、電解液の劣化は少ないかつ、常温の反応のため、設備的な寿命が10~20年と極めて長いです。

 

寿命が長いっていいね。スマホのリチウムイオン電池は2年持てばいい方だし。

 

起電力

 

レドックスフロー電池の起電力は1.24Vです。鉛蓄電池の1.2Vと近いです。

 

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特徴

 

レドックスフロー電池の特徴は以下のとおりです。

 

メリット

  • 寿命が長い(10年以上/10000サイクル以上)
  • 自己放電が少ない
  • 電解液の劣化がほぼない
  • タンク増設で電池容量増加
  • 構造が単純で大型化に有利
  • 室温で動作(一方、ナトリウム硫黄電池は高温で動作)

 

デメリット

  • リチウムイオン電池の1/5容量
  • 小型化に不向き
  • 電解液循環設備が必要
  • バナジウムの価格高騰

 

将来的には大容量設備による低コスト化が期待されます。

 

 

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