【リチウムイオン電池】黒鉛(グラファイト)の理論容量の求め方について解説【全固体電池】

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黒鉛(グラファイト)の理論容量は372mAh/gです。本稿ではこの理論容量の求め方について解説させていただきます。 

 

理論容量の求め方がわかれば、他の負極や正極についても同様に計算可能です。

 

本稿では、

「負極に使われる黒鉛の理論容量の求め方がわからない」

「グラファイトの理論容量の計算方法について教えて欲しい」

という疑問にお答え致します。

 

 

重量あたりの理論容量の求め方

 

黒鉛(グラファイト、C)の重量あたりの理論容量の求め方について解説致します。下記の①~④のステップを踏むことにより理論容量を求めることができます。

 

さあ一緒に学んでいきましょう!

 

①負極(黒鉛)1molあたりの反応する電子数◯molを求める

 

最初に黒鉛に1molに対して反応する電子を◯molを求めます。

 

黒鉛は"C"表されます。黒鉛は六員環構造を持っており、6つのCから構成されます。この六員環の中央に、正極から受けたったLi+(リチウムイオン)が挿入されます。

 

黒鉛層間化合物 リチウム

 

つまり、Cが6つに対して、Liを1つ挿入することが可能です。すなわち、1molあたりのCに対して、1/6molの電子(e-)が反応します。

 

黒鉛とリチウムの反応

 

黒鉛 リチウム

 

②電子数に相当する電気量を計算する

 

次に電子数に相当する電気量を計算します。

1molあたりの電子は96500Cに相当します。

 

1/6molあたりでは、96500C×1/6 = 16083C、となります。

 

また、1C=1A・s=1A・h/3600という換算が可能です。

つまり、16083C = 16083A・h/3600 ≒ 4.47Ah となります。

 

実際は完璧な結晶構造を持つ黒鉛は存在しないので、挿入されるリチウムイオンの量は減ります。

 

③負極(黒鉛)のモル質量の算出

 

次に黒鉛のモル質量を求めます。あと少しです。

 

求め方は下記の原子量を参考にします。

 

原子量

  • C 12.01g/mol

 

黒鉛のモル質量は、12.01 g/molです。 

 

④負極(黒鉛)の重量当たりの理論容量

 

いよいよ理論容量を求める最終計算です。

 

重量あたりの理論容量は以下の通りです。 

 

理論容量 = 4.47Ah × 1000 mAh/Ah ÷ 12.01g/mol ≒ 372mAh/g

 

黒鉛の理論容量は372mAh/gということがわかりました。

 

体積あたりの理論容量の求め方

 

黒鉛(グラファイト、C)の体積あたりの理論容量の求め方について解説致します。

 

これは密度を調べて、理論容量(重量あたり)を割り算するだけです。

 

①負極(黒鉛)の密度を調べる

 

黒鉛の密度は2.26g/cm3です。

 

②理論容量を密度で割る

 

体積当たりの理論容量は以下の通りです。

理論容量 = 重量あたりの理論容量372mAh/g × 2.26g/cm3 = 841 mAh/cm3

 

コバルト酸リチウムの体積あたりの理論容量は841mAh/cm3となります。

 

正極LCOの理論容量の求め方も覚えると理解が深まります。

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