リチウム銅二次電池とは?原理と特徴について解説。

「リチウム銅二次電池」とは、負極にリチウム、正極に銅を使用した二次電池です。 産総研が開発した次世代電池であり、まだ実用化されていません。

 

銅といえば、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉全ての主材料で使われています。

 

本稿では、

「リチウム銅二次電池とはどんな電池?」

「リチウム銅二次電池の原理と特徴について教えて」

という疑問にお答え致します。

 

 

リチウム銅電池の概要

 

「リチウム銅二次電池」とは、負極にリチウム、正極に銅を使用した二次電池です。産業技術総合研究所(産総研)が開発した次世代電池であり、まだ実用化されていません。

 

電極が金属同士ということもあり、リサイクル性を重視した電池です。リチウムイオン電池に使われるコバルト酸リチウム(LiCoO2)のリサイクルは難しく高コストなになりがちです。

 

また、リチウム銅二次電池は、高容量でもあります。以下、リチウムイオン電池のコバルト酸リチウムと、リチウム銅二次電池の銅の容量です。リチウム銅二次電池の方が5倍ほど高容量であることがわかります。

  • コバルト酸リチウム 274mAh/g (理論容量)
  • 銅 840mAh/g (実容量)

 

以下、リチウム銅二次電池をまとめた表になります。

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用途

 

まだ実用化されていません。電子機器、EVなどリチウムイオン電池の高性能な代替品になります。

 

歴史

 

2009年に産総研が「リサイクル性の高い電池」を開発したと報告されています。私が調べた限り、それ以前の発表は見当たりませんでした。

 

産業技術総合研究所は「リチウム空気電池」も開発ました!

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構成

 

以下、リチウム銅二次電池の構成になります。

 

  • 正極 銅(Cu)
  • 負極 リチウム(Li)
  • 電解液 固体電解質
  • セパレータ 固体電解質をしようするため不使用

 

LiとCuなのでシンプルな構造だなぁ。

 

反応

 

リチウム銅二次電池の放電反応は以下の通りです。放電時には、負極ではリチウムがリチウムイオンになり、電子を放出します。正極では銅イオンが電子を受け取り、銅が生成されます。充電反応は全くの逆になります。

 

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金属メッキのプロセスもこれと同様。正極・負極でそれぞれ逆の反応が起きます。

 

起電力

 

リチウム銅二次電池の起電力は約3.4Vです。以下の標準電極電位より、0.34-(-3.04) = 3.38Vとなります。

 

  • リチウム(Li+/Li)の標準電極電位 -3.04
  • 銅(Cu2+/Cu)の標準電極電位 +0.34

 

起電力3Vは、鉛蓄電池2Vや乾電池1.5Vと比較してもかなり高いですね。

 

問題点

 

リチウム銅二次電池の問題点は、金属デンドライト発生です。電極が金属であるため、金属デンドライト発生しやすいです。リチウムだけでなく、銅のデンドライトの発生が懸念されます。

 

金属を電極に使用するとデンドライト発生がもれなく付いてきます。切っても切れない関係。まるでパンとバダーのような。。。

 

特徴

 

以下、リチウム銅二次電池の特徴になります。 

 

メリット

  • 大容量(リチウムイオン電池の5倍)
  • 低コスト
  • リサイクル性が高い
  • 反応がシンプル

 

デメリット

  • デンドライト発生
  • リチウムが水と反応すると危険

 

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