マンガン電池とは?原理と特徴について解説。

「マンガン電池」とは、負極に亜鉛(Zn)、正極に二酸化マンガン(MnO2)、電解液に塩化亜鉛水溶液を使用した一次電池です。 マンガン乾電池として普及しており、リモコン、懐中電灯、置き時計などに使用されています。

 

亜鉛はめっきでよく使用されます。補聴器に使用される「亜鉛空気電池」も有名です。

 

本稿では、

「マンガン電池とはどんな電池?」

「マンガン電池の原理と特徴について教えて」

「マンガン電池と赤と黒の違いは?」

という疑問にお答え致します。

 

 

マンガン電池の概要

 

「マンガン電池」とは、負極に亜鉛(Zn)、正極に二酸化マンガン(MnO2)使用した一次電池です。 円筒形の乾電池として、リモコンなどに使われます。

 

円筒形の電池は日常的使用されるため、馴染みがあります。

以下、円筒形乾電池のイラストになります。

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以下、マンガン電池の特徴をまとめた表です。

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用途

 

マンガン電池の用途は、リモコン、キッチンタイマー、懐中電灯などに使用されています。

 

アルカリ電池と違い、休ませるながら使用するとパワーが回復するため、リモコンなど瞬間的に使用する電子機器に向いています。

 

歴史

 

マンガン乾電池の歴史は、1885年頃に屋井先蔵によって開発されたことが初めてとされます。

 

構成

 

以下、 マンガン電池の構成です。

 

  • 正極 二酸化マンガン
  • 負極 亜鉛
  • 電解液 塩化亜鉛水溶液または塩化アンモニウム水溶液
  • セパレータ

 

近年は、電解液として「塩化亜鉛水溶液」が主流となっています。理由は、液漏れが起こりにくく、大電流を取り出せるためです。 

 

以下、円筒形のマンガン乾電池の構造です。

 

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炭素棒は正極の集電体(電子を集める物)として使用されます。

 

マンガン電池は、英語では「Zinc-carbon battery:亜鉛-炭素電池」です。

 

反応

 

マンガン電池の反応の仕組みは、以下の通りです。

 

  • 負極の亜鉛が電子を放出し亜鉛イオンになります。後続反応で、亜鉛イオンは水酸化亜鉛と水素イオンを生成します。
  • 正極の二酸化マンガンは、電子を受け取り水素を吸収します。

 

この反応により、負極で発生した水素が、正極で吸収されることが重要なポイントです。なにが重要なのかというと、水素が発生すると分極が起きてしまい起電力が落ちてしまうため、それを防いでいることになります。(この役割を減極剤と言います)

 

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起電力

 

円筒1.5Vです。角型9Vです。角型は円筒形が6本中に入っています。

 

以下、材料の標準電極電位になります。理論起電力は0.15 - (-1.23) = 1.38Vになります。

  • Zn(OH)2|Zn -1.23V
  • MnO2|MnO(OH) 0.15

 

特徴

 

以下、マンガン電池の特徴です。

 

メリット

  • 休ませるとパワーが回復する
  • 低コスト

 

デメリット

  • 液漏れ
  • 大電流は不向き

 

赤と黒の色の違い

 

パナソニックから赤いマンガン乾電池と、黒いマンガン乾電池の2種類が発売されていました。現在、赤マンガン乾電池は生産終了しています。

 

赤マンガン乾電池は、黒マンガン電池よりも容量が小さいですが、休ませたときの回復力が大きいです。黒マンガン乾電池の方が、価格が高いですが、アルカリ電池よりは安いです。

 

放電曲線は以下のようになります。

 

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文豪スタンダールの名著は「赤と黒」です。

 

アルカリ乾電池との違い

 

アルカリ電池は、マンガン電池と違い容量が大きく大電流が取り出せる一方で、マンガン電池のような回復力がありません。価格もアルカリ電池の方が高いです。

 

 

 同じ亜鉛を使用した亜鉛空気電池も参考にしてみてください。

www.batterystudy.com

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