ゼブラバッテリー(ナトリウム塩化ニッケル電池)とは?原理と特徴について解説。

「ゼブラバッテリー(ナトリウム塩化ニッケル電池)」とは、負極に融解ナトリウム(Na)、正極にニッケル(Ni)、電解質に塩化アルミニウムナトリウム(NaAlCl4)を使用した二次電池です。低速で走行するバスやトラックなどの自動車用途や、太陽光発電や風力発電の電力平準化のための蓄電池として使用されます。 

 

ゼブラ、つまりシマウマ。シマウマが動力源となる野生の電池。これがゼブラバッテリーです。

いやいや。ゼブラといっても、シマウマでも鉛筆でもありませんよ。ゼブラバッテリーの詳細を学んで行きましょう。

 

本稿では、

「ゼブラバッテリーとはどんな電池?」

「ゼブラバッテリーの用途や反応について教えて」

という疑問にお答え致します。

 

 

ゼブラバッテリーの概要

 

「ゼブラバッテリー(ナトリウム塩化ニッケル電池、ゼブラ電池)」とは、負極に融解ナトリウム(Na)、正極にニッケル(Ni)、電解質に塩化アルミニウムナトリウム(NaAlCl4)を使用した二次電池です。

 

ナトリウム硫黄電池と同じく溶融塩電池の一種です。電解質に固体電解質を用いており、300℃で動作します。

 

用途は自動車用や太陽光発電などの電力平準化用蓄電池としての利用が考えられています。

 

以下、ゼブラバッテリーの特徴をまとめた表になります。

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用途

 

ゼブラバッテリーの用途は、 低速で走行するバス、トラック、タクシーなどの自動車用途や、太陽光発電や風力発電の電力平準化のための蓄電池用です。 

 

歴史

 

ゼブラバッテリーの歴史は、 1985年、南アフリカ科学産業研究審議会(CSIR)のDr. Johan Coetzerが率いるグループが発明しました。

 

ゼブラバッテリーの名前は(for the Zeolite Battery Research Africa Project)に由来します。技術的な名称はナトリウム-ニッケル塩化物Na-NiCl2電池です。

 

ゼオライトが名前の由来なのに、ゼオライトが使われていないとは。。。熱帯魚の水の濾過に大活躍のゼオライト。。。

 

構成

 

ゼブラバッテリーの構成は以下のとおりです。

 

  • 正極 ニッケル(Ni)
  • 負極 融解ナトリウム(Na)
  • 電解液 塩化アルミニウムナトリウム(NaAlCl4)
  • セパレーター なし

 

ニッケルは、光沢があり耐食性が高いため、装飾用のめっきに用いられます。ステンレス鋼や50円玉、100円玉などの硬貨の原料などにも使用される。

 

反応

 

ゼブラバッテリーの反応は以下のとおりです。

 

  • 負極 ナトリウムがナトリウムイオンとなり電子を放出します。
  • 正極 塩化ニッケルがナトリウムと電子を受け取り、塩化ナトリウムとニッケルを生成します。

 

塩化アルミニウムナトリウム(NaAlCl4)は電解質ですが、融点は約160℃で初めて電解質として機能します。運転時は300℃で動かします。

 

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起電力

 

ゼブラバッテリーの起電力は2.59Vです。また出力密度は150W/kg、エネルギー密度は90Wh/kgです。

 

特徴

 

ゼブラバッテリーの特徴は以下のとおりです。 

 

メリット

  • 腐食が少ない
  • 寿命が長い
  • 信頼性が高い

 

デメリット

  • 容量の増加
  • 製造コスト
  • 高温動作が必要

 

他の溶融塩電池であるNAS電池やレドックスフロー電池の記事も参考になります。

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