酸化銀電池とは?構成や反応について解説。

酸化銀電池とは、酸化銀を材料として使用した一次電池です。主に、ボタン電池として、腕時計などの小型電子機器で使われています。

 

シルバーアクセサリーに使われる銀!この銀を使用した酸化銀電池について学んでいきましょう!

 

本稿では、

「酸化銀電池とはどんな電池?」

「酸化銀電池の原理について教えて欲しい」

という疑問にお答え致します。

 

酸化銀電池の概要

 

酸化銀電池は、電池材料に酸化銀を用いたボタン形電池が一般的です。

 

ボタン型電池の外観

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酸化銀電池のまとめは以下のとおりです。

 

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用途

 

酸化銀電池の用途は腕時計、補聴器、体温計など小型電子機器内に、ボタン型電池として組み込まれています。 

 

歴史

 

1960年にエバレディ社が初めて商業化に成功しました。このエバレディの子会社とソニーの合弁会社が、ソニーエナジー・デバイスとして酸化銀電池を販売しておりましたが、最近村田製作所に事業譲渡されました。

 

日本で販売されているボタン電池は村田製作所製が多いかもしれません。

 

ちなみに日本では、日立マクセル(現マクセル社)が初めて商業化しました。

 

村田製作所もマクセルも、どちらも京都の会社ですね。

 

構成

 

酸化銀電池の構成は以下のとおりです。

 

・正極 酸化銀(I)

・負極 亜鉛

・電解液に水酸化カリウム、または水酸化ナトリウム

・セパレータ

 

ボタン電池の断面

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亜鉛が電解液と反応して水が発生し亜鉛腐食が起こるため、亜鉛表面を「水銀」で覆っています。

 

「水銀は水俣病の原因物質で、やばいのでは?」

 

そのとおりです。そこで、ソニー子会社(現:村田製作所)が、水銀を全く使わない水銀レス電池の開発に成功しました。

 

反応

 

酸化銀電池の化学反応式は次の通りです。正極の酸化銀が電子を受け取り銀になります。負極の亜鉛は酸化亜鉛になり電子を放出します。同時に水を発生します。

 

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一次電池なので、充電することはなく、放電して使い終わります。

 

公称電圧

 

酸化銀電池の公称電圧は、1.55Vです。

 

Zn(OH)2|Znが-1.23Vで、Ag2O|Agが0.35Vなので、0.35V - (-1.23V) = 約1.55Vです。

 

放電末期まで電圧がほぼ変化しないという素晴らしい特性。

 

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電圧が一定ということは、出力が一定ということなので、電池特性にとってとても重要なポイントです。

特徴

 

酸化銀電池の特徴は以下のとおりです。

 

・放電末期まで電圧がほぼ変化しない。

・液漏れがほとんどない。

・小型ながらエネルギー密度が高い

・価格が高い(アルカリ電池の2倍以上)

・動作温度範囲が広い-10℃~60℃

・長期保存時の容量低下が少ない。

 

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