リチウム硫黄電池とは?原理と特徴について解説。

「リチウム硫黄電池」とは、正極に硫黄化合物、負極にリチウムを用いた二次電池です。次世代の二次電池として、注目されております。実用化がはまだされていません。

 

硫黄というと硫化水素の元素であり、温泉や、ゆで卵の匂い成分。漫画Dr.STONEで、山から硫化水素を取りに行ってたなぁ。温泉入りたいなぁ。

 

本稿では、

「リチウム硫黄電池とはどんな電池?」

「リチウム硫黄電池の仕組みと特徴について教えて欲しい」

という疑問にお答え致します。

 

 

リチウム硫黄電池の概要

 

リチウム硫黄電池とは、正極に硫黄化合物、負極にリチウムを用いた二次電池です。電解液には、リチウム塩を溶解した有機電解質を用います。金属リチウム二次電池の一種です。公称電圧(起電力)は約2Vです。

 

リチウムイオン電池よりも「高容量」かつ「軽い」です。また、硫黄は資源が十分にあり、低コストで手に入るため、リチウムイオン電池の次の世代の電池として注目を集めております。

 

以下、材料の理論容量です。リチウムイオン電池で使用されるコバルト酸リチウムと比較しても約6倍の容量を持っていることがわかります。

  • コバルト酸リチウム 274mAh/g
  • 硫黄 1670mAh/g

 

NAS電池(ナトリウム硫黄電池)と金属リチウム二次電池の親戚です。

 

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リチウム電池の特性をまとめた表です。

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用途

 

リチウム硫黄電池の実用化がはまだされていませんが、ドローン、無人飛行機、EVなど想定されております。リチウムイオン電池の次の世代の電池とし注目されております。

 

こんなに凄い電池なら早期の実用化に期待したいですね。

 

構成

 

構成は以下の通りです。

  • 正極 硫黄化合物
  • 負極 金属リチウム
  • 電解液 有機電解液
  • セパレータ

 

反応

 

リチウム硫黄電池の反応は以下の通りです。負極ではリチウムがリチウムイオンになり、電子を放出します。正極では硫黄が電子とリチウムイオンを受け取り、五硫化リチウムが生成されます。

 

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充電反応は放電の全くの逆の反応になります。

 

問題点

 

リチウム硫黄電池の問題点は、金属リチウム二次電池と同様、充電時のリチウムデンドライト(樹枝状結晶)発生です。このリチウムデンドライトがリチウム上に析出すると、セパレータを突き破って、正極に接触してショートが起こります。

 

ショートが起こると、発火の危険があります。また、二度と充放電できなくなるため、電池が使い物にならなくなります。

 

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正極の開発も一つの課題になっています。硫黄化合物は数多くあり、どの硫黄化合物にするか選択に困難を要しています。

 

リチウムのデンドライト析出は一番の課題です。

 

特徴

 

以下、 リチウム硫黄電池の特徴です。

 

メリット

  • 大容量(リチウムイオン電池の約3倍)
  • 硫黄が安い
  • 軽い

 

デメリット

  • 充電時にリチウムデンドライト析出でショートリスク
  • リチウムが高い
  • 硫黄の導電率が低く
  • 放電時の体積変化が大きい

 

 

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