ニッケル乾電池とは?原理と特徴について解説。

「ニッケル乾電池」とは、負極に亜鉛(Zn)、正極にオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)を使用した"一次電池"です。 デジカメ、CDプレーヤーなど大電流を必要とする機器専用に開発されました。

 

一時期はアルカリ乾電池の上位互換として期待されましたが、姿を消した幻の電池です。

 

本稿では、

「ニッケル乾電池とはどんな電池?」

「ニッケル乾電池の原理と特徴について教えて」

「ニッケル乾電池とアルカリ乾電池の違いはなに?」

という疑問にお答え致します。

 

 

ニッケル乾電池の概要

 

「ニッケル乾電池」とは、負極に亜鉛(Zn)、正極にオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)を使用した"一次電池"です。 ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池と同様にオキシ水酸化ニッケルを使用していますが、充電はできません

 

アルカリ乾電池よりも高容量、高出力で、低温特性も優れており、2000年前半に次世代乾電池として期待されました。しかし、小型電子機器に向かないなど、メリットが少なく、現在は市場でみかけることはありません。

 

以下、ニッケル乾電池の特徴をまとめた表です。

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用途

 

ニッケル乾電池の用途は、大電流を必要とするデジカメなどに使用されていました。現在は使われていません。

 

小型電子機器に向かないというデメリットがあります。

 

歴史

 

ニッケル乾電池の歴史ですが、日本では、2002年に東芝から、GigaEnergy(ギガエナジー)として販売されました。その後、ソニー、Panasonicからも発売されました。

 

しかし、エネループのような充電式の「ニッケル水素電池」が普及し始めたことにより、メリットが少なくなり徐々に姿を消しました。

 

当時、エネループは性能も良くて爆発的に売れたもんなぁ。Amazonで消費者からの圧倒的な高評価レビューをみれば、その信頼性が頷けるね。

 

構成

 

ニッケル乾電池の構成は以下のとおりです。

 

  • 正極 オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)
  • 負極 亜鉛(Zn) 
  • 電解液 水酸化カリウム(KOH)
  • セパレーター
  • 集電体 炭素棒

 

正極のオキシ水酸化ニッケルは、上記でも紹介した「ニッケル水素電池」という二次電池にも使われています。

 

ニッケル乾電池の構造は以下のとおりです。構造は、アルカリ乾電池と同じ構造をしており、正極材料がが異なるだけです。亜鉛も同様に粉末化して高出力化しています。

 

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反応

 

ニッケル乾電池の反応は以下のとおりです。

 

  • 負極では電子を放出して、酸化亜鉛(ZnO)と水(H2O)を生成します。
  • 正極では、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)が電子と水(H2O)を受け取り、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)を生成します。

 

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起電力

 

ニッケル乾電池は公称電圧1.5Vです。アルカリ乾電池と同じです。しかし、初期電圧が1.7Vとアルカリ乾電池より0.1V高いです。

 

特徴

 

ニッケル乾電池の特徴は以下のとおりです。

 

メリット

  • 大容量
  • 高出力
  • 低温特性


デメリット

  • 初期電圧が1.7Vと高く、リモコンなどの小型電子機器に向かない

 

アルカリ乾電池との違い

 

ニッケル乾電池とアルカリ乾電池の違いは、容量、特性、電圧です。ニッケル乾電池は、アルカリ乾電池よりも、低温で17倍程度、常温で5倍以上の持続力(容量)を持ちます。

 

ニッケル乾電池は、アルカリ電池の公称電圧1.5Vと同じです。しかし、初期電圧がアルカリ乾電池の1.6Vより0.1V高い1.7Vです。そのため、アルカリ乾電池の完全互換とはいかず、小型電子機器には向かず、発熱・動作不良などの初期不良が頻発しました。

 

これにより、現在、市場でみかけることが無くなりました。

 

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